(錯誤)
第95条 意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる。
一 意思表示に対応する意思を欠く錯誤
二 表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤
2 前項第2号の規定による意思表示の取消しは、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときに限り、することができる。
3 錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には、次に掲げる場合を除き、第1項の規定による意思表示の取消しをすることができない。
一 相手方が表意者に錯誤があることを知り、又は重大な過失によって知らなかったとき。
二 相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたとき。
4 第1項の規定による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。
(e-Gove法令検索)
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail/129AC0000000089_20200401_429AC0000000044/0?revIndex=4&lawId=129AC0000000089
(参考:新旧対照条文 【PDF】法務省※)
http://www.moj.go.jp/content/001242222.pdf
甲
「1項で、効果を無効から取消しに変えるんだね」
乙
「もともと表意者にしか無効主張を認めていなかったからね(判例1)」
甲
「2項・1項2号は、動機の錯誤とされていた規定だね」
乙
「判例の明文化で、表示を要件とするんだね(判例2・3)」
甲
「3項の重過失は改正前のただし書きと同様、錯誤の主張を制限するんだね」
乙
「表意者に重過失があっても、相手方に3項の1号か2号にあたる場合は錯誤を主張できることにするんだね」
甲
「4項の第三者保護規定を加えるんだね」
乙
「善意無過失だね」
「心裡留保・虚偽表示と違って無過失が必要だね」
(判例1)
最判昭和40年9月10日民集第19巻6号1512頁
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=53855
(判例2)
最判昭和29年11月26日民集第8巻11号2087頁
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=56140
(判例3)
最判平成元年9月14日集民第157号555頁
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=62387
(財産分与)
第768条 協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。
2 前項の規定による財産の分与について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。ただし、離婚の時から2年を経過したときは、この限りでない。
3 前項の場合には、家庭裁判所は、当事者双方がその協力によって得た財産の額その他一切の事情を考慮して、分与をさせるべきかどうか並びに分与の額及び方法を定める。
所得税法
(譲渡所得)
第33条 譲渡所得とは、資産の譲渡(略)による所得をいう。
2 略
(法務省資料)
http://www.moj.go.jp/content/001255621.pdf
(一問一答 民法(債権関係)改正p19-23)
https://www.shojihomu.co.jp/publication?publicationId=5311332
(我妻・有泉コンメンタール民法p203-4)
https://www.nippyo.co.jp/shop/book/8092.html
※法務省のページにある「新旧対照条文」について、縦書きを横書きに、漢数字をアラビア数字に(号は除く)、「同上」を「同左」にしています。下線部は、「新旧対照条文」に付されているものです。