第５６２条 引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができる。ただし、売主は、買主に不相当な負担を課するものでないときは、買主が請求した方法と異なる方法による履行の追完をすることができる。
２ 前項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、同項の規定による履行の追完の請求をすることができない。
（e-Gove法令検索）
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail/129AC0000000089_20200401_429AC0000000044/0?revIndex=4&lawId=129AC0000000089
（参考：新旧対照条文 【ＰＤＦ】法務省※）
http://www.moj.go.jp/content/001242222.pdf
甲
「追完請求権だね」
乙
「不特定物は、改正前から追完を認めていたね」
「不特定物なら、修補や代替物引渡しを売主の義務に含めていたね」
甲
「特定物にも認めるんだね」
乙
「特定物は改正前483条で、性質上追完ができないことになっていた」
「追完できないからこそ担保責任を法的に認めた、つまり法定責任説という見解が改正前からあった」
甲
「改正によってどうなるの？」
乙
「特定物でも目的物が契約に適合していないと、債務不履行ということになるね」
甲
「追完の内容は買主が決めるの？」
乙
「原則としてそうだね」
「1項ただし書きで、売主が決めることもできるよ」
甲
「買主に帰責事由がある場合は？」
乙
「追完請求できないね」
（特定物の現状による引渡し）【改正前】
第４８３条 債権の目的が特定物の引渡しであるときは、弁済をする者は、その引渡しをすべき時の現状でその物を引き渡さなければならない。
(法務省資料）
http://www.moj.go.jp/content/001255639.pdf
(法務省パンフ)
http://www.moj.go.jp/content/001289629.pdf
（一問一答 民法（債権関係）改正p274-7）
https://www.shojihomu.co.jp/publication?publicationId=5311332
※法務省のページにある「新旧対照条文」について、縦書きを横書きに、漢数字をアラビア数字に（号は除く）、「同上」を「同左」にしています。下線部は、「新旧対照条文」に付されているものです。
