第7条 法第9条第1項第2号チの政令で定める者は、次に掲げる者とする。
一 国家公務員災害補償法(昭和26年法律第191号)以外の法令において引用し、準用し、又はその例によることとされる同法第17条の5第3項の規定により遺族補償一時金を受けることができる遺族のうち特に指定された者
二 災害救助法施行令(昭和22年政令第225号)第13条第3項の規定により遺族扶助金を受けることができる遺族のうち特に指定された者
三 警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律施行令(昭和27年政令第429号)第10条の5第3項の規定により遺族給付一時金を受けることができる遺族のうち特に指定された者
四 海上保安官に協力援助した者等の災害給付に関する法律施行令(昭和28年政令第62号)第11条第3項の規定により遺族給付一時金を受けることができる遺族のうち特に指定された者
五-八 略(次回
(法務局における自筆証書遺言書保管制度について)
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji03_00051.html
(法務局における遺言書の保管等に関する政令の概要)
http://www.moj.go.jp/content/001318063.pdf
甲
「遺言書情報証明書の交付を請求できる者、だね」
乙
「遺言書保管法9条1項1号だと、相続人だね」
甲
「総称すると、1項柱書で『関係相続人等』だね」
乙
「本条各号は『遺族のうち特に指定された者』だね」
甲
「遺族と相続人は違うんだね」
乙
「別概念だね」
「法律用語辞典によると、親族関係がなくても『遺族』の場合がありうるらしいね」
甲
「遺族と相続人の違いの具体例って?」
乙
「例えば『孫』は遺族だけど、子がいる場合、孫は原則として相続人にならないんだね」
甲
「原則? 例外は?」
乙
「孫と養子縁組した場合だね」
甲
「孫を養子にできるの?」
乙
「できるよ」
甲
「相続人にするための縁組もできるの?」
乙
「できるだろうね」
「節税目的でも縁組が無効にならなかった判例があるよ」
・遺言書保管法
(遺言書情報証明書の交付等)
第9条 次に掲げる者(以下この条において「関係相続人等」という。)は、遺言書保管官に対し、遺言書保管所に保管されている遺言書(略)について、遺言書保管ファイルに記録されている事項を証明した書面(略)の交付を請求することができる。
一 当該遺言書の保管を申請した遺言者の相続人(略)
二 略
ホ 国家公務員災害補償法(略)第17条の5第3項の規定により遺族補償一時金を受けることができる遺族のうち特に指定された者又は地方公務員災害補償法(略)第37条第3項の規定により遺族補償一時金を受けることができる遺族のうち特に指定された者
チ イからトまでに掲げる者のほか、これらに類するものとして政令で定める者
三 略
2 略
・民法
(子及びその代襲者等の相続権)
第887条 被相続人の子は、相続人となる。
2 被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき(略)は、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。
3 略
(縁組の無効)
第802条 縁組は、次に掲げる場合に限り、無効とする。
一 人違いその他の事由によって当事者間に縁組をする意思がないとき。
二 略
・判例(最判平成29年1月31日民集第71巻1号48頁)
https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=86480
『専ら相続税の節税のために養子縁組をする場合であっても,直ちに当該養子縁組について民法802条1号にいう「当事者間に縁組をする意思がないとき」に当たるとすることはできない。』
・国家公務員災害補償法 ※「以外」
第17条の5 遺族補償一時金を受けることができる遺族は、職員の死亡の当時において次の各号の1に該当する者とする。
一 配偶者
二 職員の収入によつて生計を維持していた子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹
三 前2号に掲げる者以外の者で主として職員の収入によつて生計を維持していたもの
四 第2号に該当しない子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹
2 遺族補償一時金を受けるべき遺族の順位は、前項各号の順序とし、同項第2号及び第4号に掲げる者のうちにあつては、それぞれ当該各号に掲げる順序とし、父母については、養父母を先にし、実父母を後にする。
3 職員が遺言又はその者の属する実施機関の長に対する予告で、第1項第3号及び第4号に掲げる者のうち特に指定した者があるときは、その指定された者は、同項第3号及び第4号に掲げる他の者に優先して遺族補償一時金を受けるものとする。
(遺族補償年金)
第16条 遺族補償年金を受けることができる遺族は、職員の配偶者(婚姻の届出をしていないが、職員の死亡の当時事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。以下同じ。)、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹であつて、職員の死亡の当時その収入によつて生計を維持していたものとする。ただし(略)
・災害救助法施行令
(遺族扶助金の受給者の範囲)
第13条 前条の遺族は、次の各号に掲げる者とする。
一 配偶者(婚姻の届出をしないが、従事者又は協力者の死亡当時事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)
二 子、父母、孫及び祖父母で、従事者又は協力者の死亡当時主としてその収入により生計を維持していたもの
三 前2号に掲げる者のほか、従事者又は協力者の死亡当時主としてその収入により生計を維持していた者
四 子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹で前2号に該当しないもの
2 前項に掲げる者の遺族扶助金を受ける順位は、同項各号の順位により、同項第2号又は第4号に掲げる者のうちにあっては、それぞれ、当該各号に掲げる順序により、父母については、養父母を先にし、実父母を後にし、祖父母については、養父母の父母を先にし、実父母の父母を後にし、父母の養父母を先にし、実父母を後にする。
3 従事者又は協力者が遺言又は都道府県知事等に対する予告で、第1項第3号及び第4号に掲げる者のうち特に指定した者があるときは、その指定された者は、同項第3号及び第4号に掲げる他の者に優先して遺族扶助金を受けるものとする。
・警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律施行令
第10条の5 遺族給付一時金を受けることができる遺族は、協力援助者の死亡の当時において次の各号の1に該当する者とする。
一 配偶者
二 協力援助者の収入によつて生計を維持していた子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹
三 前2号に掲げる者以外の者で主として協力援助者の収入によつて生計を維持していたもの
四 第2号に該当しない子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹
2 遺族給付一時金を受けるべき遺族の順位は、前項各号の順序とし、同項第2号及び第4号に掲げる者のうちにあつては、それぞれ当該各号に掲げる順序とし、父母については、養父母を先にし、実父母を後にする。
3 協力援助者が遺言又は実施機関の長(第4条第2項の規定により委任を受けた者を含む。)に対する予告で、第1項第3号及び第4号に掲げる者のうち特に指定した者があるときは、その指定された者は、同項第3号及び第4号に掲げる他の者に優先して遺族給付一時金を受けるものとする。
第4条 前条に規定する実施機関の権限は、警察庁長官が行うものとする。
2 前項の権限は、法第3条第3項の規定により国が給付を行うべき場合にあつては、警察法(昭和29年法律第162号)第73条第1項に規定する布告区域(同法同条第2項の規定により布告区域以外の区域に派遣された場合における当該区域を含む。)の属する都道府県の都道府県警察の上級の職員、その他の場合にあつては、警察庁の上級の職員に委任することができる。
・海上保安官に協力援助した者等の災害給付に関する法律施行令
第11条 遺族給付一時金を受けることができる遺族は、協力援助者の死亡の当時において次の各号の1に該当する者とする。
一 配偶者
二 協力援助者の収入によつて生計を維持していた子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹
三 前2号に掲げる者以外の者で主として協力援助者の収入によつて生計を維持していたもの
四 第2号に該当しない子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹
2 遺族給付一時金を受けるべき遺族の順位は、前項各号の順序とし、同項第2号及び第4号に掲げる者のうちにあつては、それぞれ当該各号に掲げる順序とし、父母については、養父母を先にし、実父母を後にする。
3 協力援助者が遺言又は海上保安庁長官若しくはその委任を受けた海上保安庁の職員に対する予告で、第1項第3号及び第4号に掲げる者のうち特に指定した者があるときは、その指定された者は、同項第3号及び第4号に掲げる他の者に優先して遺族給付一時金を受けるものとする。
(一問一答新しい相続法p220)
https://www.shojihomu.co.jp/publication?publicationId=8119036&fbclid=IwAR3gGFHvfFMN841zGiMCwyWd3Qfdmskn86eRCW_2yfnIaDg-W2_fX7UxqwQ
(民法(相続関係)改正法の概要p168-73)
https://store.kinzai.jp/public/item/book/B/13462/
(法律用語辞典p21)
http://www.yuhikaku.co.jp/dictionary/detail/9784641000285