※改正なし
第５８５条 前条の場合において、買主が不動産の競売における買受人となったときは、売主は、競売の代金及び第５８３条に規定する費用を支払って買戻しをすることができる。この場合において、売主は、その不動産の全部の所有権を取得する。
２ 他の共有者が分割を請求したことにより買主が競売における買受人となったときは、売主は、その持分のみについて買戻しをすることはできない。
（e-Gove法令検索）
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail/129AC0000000089_20200401_429AC0000000044/0?revIndex=4&lawId=129AC0000000089
甲
「競売代金と費用を支払えば、不動産の共有持分でなくて所有権全部を取得するのが1項だね」
乙
「持分だけの買戻しの場合は、持分売買時の代金と費用でいいんだね」
「不動産全部にするか、持分だけにするかを選べるよ」
甲
「2項は選べないの？」
乙
「買戻すなら不動産全部だね」
甲
「立法理由は？」
乙
「買主保護だね」
「売主の買戻しで、また共有状態になるのを避けさせるためだね」
（共有持分の買戻特約付売買）
第５８４条 不動産の共有者の１人が買戻しの特約を付してその持分を売却した後に、その不動産の分割又は競売があったときは、売主は、買主が受け、若しくは受けるべき部分又は代金について、買戻しをすることができる。ただし、売主に通知をしないでした分割及び競売は、売主に対抗することができない。
（買戻しの実行）
第５８３条 売主は、第５８０条に規定する期間内に代金及び契約の費用を提供しなければ、買戻しをすることができない。
２ 買主又は転得者が不動産について費用を支出したときは、売主は、第１９６条の規定に従い、その償還をしなければならない。ただし、有益費については、裁判所は、売主の請求により、その償還について相当の期限を許与することができる。
（我妻・有泉コンメンタール民法ｐ1188）
https://www.nippyo.co.jp/shop/book/7694.html
