(短期賃貸借)
第602条 処分の権限を有しない者が賃貸借をする場合には、次の各号に掲げる賃貸借は、それぞれ当該各号に定める期間を超えることができない。契約でこれより長い期間を定めたときであっても、その期間は、当該各号に定める期間とする。
一 樹木の栽植又は伐採を目的とする山林の賃貸借 10年
二 前号に掲げる賃貸借以外の土地の賃貸借 5年
三 建物の賃貸借 3年
四 動産の賃貸借 6箇月
(e-Gove法令検索)
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail/129AC0000000089_20200401_429AC0000000044/0?revIndex=4&lawId=129AC0000000089
(参考:新旧対照条文 【PDF】法務省※)
http://www.moj.go.jp/content/001242222.pdf
甲
「『処分につき行為能力の制限を受けた者』を削除するんだね」
乙
「未成年者や成年被後見人とかのことだね」
甲
「賃貸借ができるかは、法文上どこで決めるの?」
乙
「総則の行為能力の部分、5条・9条とかだね」
甲
「改正前602条はなにか不都合でもあったの?」
乙
「短期賃貸借なら単独で有効だと誤解されかねないという点だね」
甲
「後段に、各号の期間を超えた場合の効果を加えるんだね」
乙
「法定の期間を超える部分が無効になるね」
(未成年者の法律行為)
第5条 未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。
2 前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。
3 第1項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。
(成年被後見人の法律行為)
第9条 成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りでない。
(保佐人の同意を要する行為等)
第13条 被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。ただし、第9条ただし書に規定する行為については、この限りでない。
略
九 第602条に定める期間を超える賃貸借をすること。
(一問一答 民法(債権関係)改正p310-1)
https://www.shojihomu.co.jp/publication?publicationId=5311332
※法務省のページにある「新旧対照条文」について、縦書きを横書きに、漢数字をアラビア数字に(号は除く)、「同上」を「同左」にしています。下線部は、「新旧対照条文」に付されているものです。