(契約期間及び更新)
第2条 契約期間は、頭書(2)に記載するとおりとする。
2 甲及び乙は、協議の上、本契約を更新することができる。
(国交省・『賃貸住宅標準契約書』について)
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000023.html?fbclid=IwAR3haqoFoHW0rnfgVWTqvJLt472RdjNtKowJY5kWSAECw5EUlBpwEgwpr-8
甲
「期間と更新だね」
乙
「2項の更新は、合意更新のことだね」
甲
「更新『できる』とはいっても、法定更新の規定が適用されるね」
乙
「借地借家法26条とかだね」
甲
「更新料の定めはないんだね」
乙
「更新料を負担させないという契約だね」
甲
「更新料は負担させてもいいの?」
乙
「判例※は、特段の事情がない限り有効と判断したよ」
「京都市内の共同住宅・期間1年間・更新料は賃料2か月分、という事案だね」
・借地借家法
【第3章 借家】
【第1節 建物賃貸借契約の更新等】
(建物賃貸借契約の更新等)
第26条 建物の賃貸借について期間の定めがある場合において、当事者が期間の満了の1年前から6月前までの間に相手方に対して更新をしない旨の通知又は条件を変更しなければ更新をしない旨の通知をしなかったときは、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす。ただし、その期間は、定めがないものとする。
2 前項の通知をした場合であっても、建物の賃貸借の期間が満了した後建物の賃借人が使用を継続する場合において、建物の賃貸人が遅滞なく異議を述べなかったときも、同項と同様とする。
3 建物の転貸借がされている場合においては、建物の転借人がする建物の使用の継続を建物の賃借人がする建物の使用の継続とみなして、建物の賃借人と賃貸人との間について前項の規定を適用する。
(解約による建物賃貸借の終了)
第27条 建物の賃貸人が賃貸借の解約の申入れをした場合においては、建物の賃貸借は、解約の申入れの日から6月を経過することによって終了する。
2 前条第2項及び第3項の規定は、建物の賃貸借が解約の申入れによって終了した場合に準用する。
(建物賃貸借契約の更新拒絶等の要件)
第28条 建物の賃貸人による第26条第1項の通知又は建物の賃貸借の解約の申入れは、建物の賃貸人及び賃借人(転借人を含む。以下この条において同じ。)が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、することができない。
※最判平成23年7月15日民集第65巻5号2269頁
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=81506
(国交省・◇「賃貸住宅標準契約書 平成30年3月版・連帯保証人型」p23)
https://www.mlit.go.jp/common/001230366.pdf
(新基本法コンメンタール 借地借家法[第2版]p30-1,163-73)
https://www.nippyo.co.jp/shop/book/8058.html