弁護士が法改正等を読み、主に対話形式で説明を試みます。 司法試験で行っていた勉強法、いわゆるセルフレクチャー※を文字起こししたイメージです。 ※自分で自分に説明して理解や記憶を目指す、「夢をかなえる勉強法」(伊藤真著)等参照。 ※本文の法令・リンク先の情報は投稿時のものです。
2020年1月18日土曜日
契約書5 賃貸住宅標準契約書・頭書(4)貸主及び管理業者
(国交省・『賃貸住宅標準契約書』について)
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000023.html?fbclid=IwAR3haqoFoHW0rnfgVWTqvJLt472RdjNtKowJY5kWSAECw5EUlBpwEgwpr-8
甲
「貸す側の表示だね」
乙
「『貸主』は、賃貸人のことを指すんだね」
甲
「貸主と賃貸人って、同じ意味じゃないの?」
乙
「同じ意味で使っても問題ないだろうけど、民法で『貸主』だと消費貸借・使用貸借で使う文言だね」
甲
「管理業者も表示するんだね」
乙
「登録制度があるんだね」
甲
「賃貸人と建物所有者が違う場合も想定しているけど、そんなことあるの?」
乙
「他人物賃貸借というんだけど、契約としては有効だね」
・民法
【第5節 消費貸借】
(消費貸借)
第587条 消費貸借は、当事者の一方が種類、品質及び数量の同じ物をもって返還をすることを約して相手方から金銭その他の物を受け取ることによって、その効力を生ずる。
(書面でする消費貸借等)
第587条の2 前条の規定にかかわらず、書面でする消費貸借は、当事者の一方が金銭その他の物を引き渡すことを約し、相手方がその受け取った物と種類、品質及び数量の同じ物をもって返還をすることを約することによって、その効力を生ずる。
2 書面でする消費貸借の借主は、貸主から金銭その他の物を受け取るまで、契約の解除をすることができる。この場合において、貸主は、その契約の解除によって損害を受けたときは、借主に対し、その賠償を請求することができる。
3 書面でする消費貸借は、借主が貸主から金銭その他の物を受け取る前に当事者の一方が破産手続開始の決定を受けたときは、その効力を失う。
4 消費貸借がその内容を記録した電磁的記録によってされたときは、その消費貸借は、書面によってされたものとみなして、前3項の規定を適用する。
【第6節 使用貸借】
(使用貸借)
第593条 使用貸借は、当事者の一方がある物を引き渡すことを約し、相手方がその受け取った物について無償で使用及び収益をして契約が終了したときに返還をすることを約することによって、その効力を生ずる。
(借用物受取り前の貸主による使用貸借の解除)
第593条の2 貸主は、借主が借用物を受け取るまで、契約の解除をすることができる。ただし、書面による使用貸借については、この限りでない。
【第3節 売買】
(他人の権利の売買における売主の義務)
第561条 他人の権利(権利の一部が他人に属する場合におけるその権利の一部を含む。)を売買の目的としたときは、売主は、その権利を取得して買主に移転する義務を負う。
(有償契約への準用)
第559条 この節の規定は、売買以外の有償契約について準用する。ただし、その有償契約の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
(国交省・◇「賃貸住宅標準契約書 平成30年3月版・連帯保証人型」p14)
https://www.mlit.go.jp/common/001230366.pdf
(賃貸住宅管理業の登録制度)
http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/tintai/index.html
(賃貸住宅管理業登録制度の概要)
http://www.mlit.go.jp/common/001143292.pdf