(契約の成立に関する経過措置)
第29条 施行日前に契約の申込みがされた場合におけるその申込み及びこれに対する承諾については、なお従前の例による。
2 施行日前に通知が発せられた契約の申込みについては、新法第526条の規定にかかわらず、なお従前の例による。
3 施行日前にされた懸賞広告については、新法第529条から第530条までの規定にかかわらず、なお従前の例による。
(e-Gove法令検索)
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail/129AC0000000089_20200401_429AC0000000044/0?revIndex=4&lawId=129AC0000000089
甲
「1項は、申込みが施行日前かどうかだね」
乙
「施行日前の申込みに対する承諾も『なお従前の例による』んだね」
甲
「2項は、申込みの発信が施行日前かどうかだね」
乙
「改正前の97条・525条が適用されるんだね」
甲
「3項は懸賞広告だね」
乙
「広告、つまり不特定多数の人に知られるように表示することだね」
(法務省)
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_001070000.html
(契約の成立と方式)
第522条 契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(以下「申込み」という。)に対して相手方が承諾をしたときに成立する。
2 略
(隔地者間の契約の成立時期)改正前
第五百二十六条 隔地者間の契約は、承諾の通知を発した時に成立する。
2 申込者の意思表示又は取引上の慣習により承諾の通知を必要としない場合には、契約は、承諾の意思表示と認めるべき事実があった時に成立する。
(申込者の死亡等)
第526条 申込者が申込みの通知を発した後に死亡し、意思能力を有しない常況にある者となり、又は行為能力の制限を受けた場合において、申込者がその事実が生じたとすればその申込みは効力を有しない旨の意思を表示していたとき、又はその相手方が承諾の通知を発するまでにその事実が生じたことを知ったときは、その申込みは、その効力を有しない。
(隔地者に対する意思表示)改正前
第九十七条 隔地者に対する意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。
2 隔地者に対する意思表示は、表意者が通知を発した後に死亡し、又は行為能力を喪失したときであっても、そのためにその効力を妨げられない。
(申込者の死亡又は行為能力の喪失)改正前
第五百二十五条 第九十七条第二項の規定は、申込者が反対の意思を表示した場合又はその相手方が申込者の死亡若しくは行為能力の喪失の事実を知っていた場合には、適用しない。
(懸賞広告)
第529条 ある行為をした者に一定の報酬を与える旨を広告した者(以下「懸賞広告者」という。)は、その行為をした者がその広告を知っていたかどうかにかかわらず、その者に対してその報酬を与える義務を負う。
(指定した行為をする期間の定めのある懸賞広告)
第529条の2 懸賞広告者は、その指定した行為をする期間を定めてした広告を撤回することができない。ただし、その広告において撤回をする権利を留保したときは、この限りでない。
2 前項の広告は、その期間内に指定した行為を完了する者がないときは、その効力を失う。
(指定した行為をする期間の定めのない懸賞広告)
第529条の3 懸賞広告者は、その指定した行為を完了する者がない間は、その指定した行為をする期間を定めないでした広告を撤回することができる。ただし、その広告中に撤回をしない旨を表示したときは、この限りでない。
(懸賞広告の撤回の方法)
第530条 前の広告と同一の方法による広告の撤回は、これを知らない者に対しても、その効力を有する。
2 広告の撤回は、前の広告と異なる方法によっても、することができる。ただし、その撤回は、これを知った者に対してのみ、その効力を有する。(我妻・有泉コンメンタール民法p1055-75)
https://www.nippyo.co.jp/shop/book/8092.html
(ケース別 債権法 新・旧規定適用判断のポイントp163-7)
https://www.sn-hoki.co.jp/shop/item/5100092