弁護士が法改正等を読み、主に対話形式で説明を試みます。 司法試験で行っていた勉強法、いわゆるセルフレクチャー※を文字起こししたイメージです。 ※自分で自分に説明して理解や記憶を目指す、「夢をかなえる勉強法」(伊藤真著)等参照。 ※本文の法令・リンク先の情報は投稿時のものです。
2020年6月2日火曜日
印紙税4 印紙税法3条(納税義務者)
(納税義務者)
第3条 別表第1の課税物件の欄に掲げる文書のうち、第5条の規定により印紙税を課さないものとされる文書以外の文書(以下「課税文書」という。)の作成者は、その作成した課税文書につき、印紙税を納める義務がある。
2 1の課税文書を2以上の者が共同して作成した場合には、当該2以上の者は、その作成した課税文書につき、連帯して印紙税を納める義務がある。
甲
「納税義務者だね」
乙
「作成者だね」
甲
「作成・作成者って?」
乙
「通達に意義が定めてあるね」
甲
「課税文書の定義もあるね」
乙
「課税物件にある文書で、非課税文書じゃないものを指すんだね」
甲
「通達にも、課税文書の定義があるね」
乙
「『証明する目的』というのが必要なんだね」
甲
「2項で共同作成の場合を定めているね」
乙
「連帯して、だね」
「民法に、連帯債務の条文があるね」
(非課税文書)
第5条 別表第1の課税物件の欄に掲げる文書のうち、次に掲げるものには、印紙税を課さない。
一 別表第1の非課税物件の欄に掲げる文書
二 国、地方公共団体又は別表第2に掲げる者が作成した文書
三 別表第3の上欄に掲げる文書で、同表の下欄に掲げる者が作成したもの
・印紙税法基本通達
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/inshi/inshi01/07.htm
(作成者の意義)
第42条 法に規定する「作成者」とは、次に掲げる区分に応じ、それぞれ次に掲げる者をいう。
(1) 法人、人格のない社団若しくは財団(以下この号において「法人等」という。)の役員(人格のない社団又は財団にあっては、代表者又は管理人をいう。)又は法人等若しくは人の従業者がその法人等又は人の業務又は財産に関し、役員又は従業者の名義で作成する課税文書 当該法人等又は人
(2) (1)以外の課税文書 当該課税文書に記載された作成名義人
(作成等の意義)
第44条 法に規定する課税文書の「作成」とは、単なる課税文書の調製行為をいうのでなく、課税文書となるべき用紙等に課税事項を記載し、これを当該文書の目的に従って行使することをいう。
2 課税文書の「作成の時」とは、次の区分に応じ、それぞれ次に掲げるところによる。(平13課消3-12、平18課消3-36改正)
(1) 相手方に交付する目的で作成される課税文書 当該交付の時
(2) 契約当事者の意思の合致を証明する目的で作成される課税文書 当該証明の時
(3) 一定事項の付け込み証明をすることを目的として作成される課税文書 当該最初の付け込みの時
(4) 認証を受けることにより効力が生ずることとなる課税文書 当該認証の時
(5) 第5号文書のうち新設分割計画書 本店に備え置く時
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/inshi/inshi01/02.htm
(課税文書の意義)
第2条 法に規定する「課税文書」とは、課税物件表の課税物件欄に掲げる文書により証されるべき事項(以下「課税事項」という。)が記載され、かつ、当事者の間において課税事項を証明する目的で作成された文書のうち、法第5条《非課税文書》の規定により印紙税を課さないこととされる文書以外の文書をいう。
・民法
第4款 連帯債務
(連帯債務者に対する履行の請求)
第436条 債務の目的がその性質上可分である場合において、法令の規定又は当事者の意思表示によって数人が連帯して債務を負担するときは、債権者は、その連帯債務者の1人に対し、又は同時に若しくは順次に全ての連帯債務者に対し、全部又は一部の履行を請求することができる。
(連帯債務者の1人についての法律行為の無効等)
第437条 連帯債務者の1人について法律行為の無効又は取消しの原因があっても、他の連帯債務者の債務は、その効力を妨げられない。
(連帯債務者の1人との間の更改)
第438条 連帯債務者の1人と債権者との間に更改があったときは、債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅する。
(連帯債務者の1人による相殺等)
第439条 連帯債務者の1人が債権者に対して債権を有する場合において、その連帯債務者が相殺を援用したときは、債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅する。
2 前項の債権を有する連帯債務者が相殺を援用しない間は、その連帯債務者の負担部分の限度において、他の連帯債務者は、債権者に対して債務の履行を拒むことができる。
(連帯債務者の1人との間の混同)
第440条 連帯債務者の1人と債権者との間に混同があったときは、その連帯債務者は、弁済をしたものとみなす。
(相対的効力の原則)
第441条 第438条、第439条第1項及び前条に規定する場合を除き、連帯債務者の1人について生じた事由は、他の連帯債務者に対してその効力を生じない。ただし、債権者及び他の連帯債務者の1人が別段の意思を表示したときは、当該他の連帯債務者に対する効力は、その意思に従う。
(連帯債務者間の求償権)
第442条 連帯債務者の1人が弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得たときは、その連帯債務者は、その免責を得た額が自己の負担部分を超えるかどうかにかかわらず、他の連帯債務者に対し、その免責を得るために支出した財産の額(その財産の額が共同の免責を得た額を超える場合にあっては、その免責を得た額)のうち各自の負担部分に応じた額の求償権を有する。
2 前項の規定による求償は、弁済その他免責があった日以後の法定利息及び避けることができなかった費用その他の損害の賠償を包含する。
(通知を怠った連帯債務者の求償の制限)
第443条 他の連帯債務者があることを知りながら、連帯債務者の1人が共同の免責を得ることを他の連帯債務者に通知しないで弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得た場合において、他の連帯債務者は、債権者に対抗することができる事由を有していたときは、その負担部分について、その事由をもってその免責を得た連帯債務者に対抗することができる。この場合において、相殺をもってその免責を得た連帯債務者に対抗したときは、その連帯債務者は、債権者に対し、相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。
2 弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得た連帯債務者が、他の連帯債務者があることを知りながらその免責を得たことを他の連帯債務者に通知することを怠ったため、他の連帯債務者が善意で弁済その他自己の財産をもって免責を得るための行為をしたときは、当該他の連帯債務者は、その免責を得るための行為を有効であったものとみなすことができる。
(償還をする資力のない者の負担部分の分担)
第444条 連帯債務者の中に償還をする資力のない者があるときは、その償還をすることができない部分は、求償者及び他の資力のある者の間で、各自の負担部分に応じて分割して負担する。
2 前項に規定する場合において、求償者及び他の資力のある者がいずれも負担部分を有しない者であるときは、その償還をすることができない部分は、求償者及び他の資力のある者の間で、等しい割合で分割して負担する。
3 前2項の規定にかかわらず、償還を受けることができないことについて求償者に過失があるときは、他の連帯債務者に対して分担を請求することができない。
(連帯債務者の1人との間の免除等と求償権)
第445条 連帯債務者の1人に対して債務の免除がされ、又は連帯債務者の1人のために時効が完成した場合においても、他の連帯債務者は、その1人の連帯債務者に対し、第442条第1項の求償権を行使することができる。
(パンフレット・手引印紙税関係)
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/01.htm#a-07
(税大講本 間接税法p51)
https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/kohon/index.htm
(法的思考が身に付く 実務に役立つ 印紙税の考え方と実践p24)
https://www.sn-hoki.co.jp/shop/item/50972
(迷ったときに開く 実務に活かす 印紙税の実践と応用p3-5)
https://www.sn-hoki.co.jp/shop/item/5100032
(税務調査官の視点からつかむ 印紙税の実務と対策~顧問先に喜ばれる一歩踏み込んだアドバイス~p63)
https://www.daiichihoki.co.jp/store/products/detail/103326.html