(意思表示の擬制)
第177条 意思表示をすべきことを債務者に命ずる判決その他の裁判が確定し、又は和解、認諾、調停若しくは労働審判に係る債務名義が成立したときは、債務者は、その確定又は成立の時に意思表示をしたものとみなす。ただし、債務者の意思表示が、債権者の証明すべき事実の到来に係るときは第27条第1項の規定により執行文が付与された時に、反対給付との引換え又は債務の履行その他の債務者の証明すべき事実のないことに係るときは次項又は第3項の規定により執行文が付与された時に意思表示をしたものとみなす。
2 債務者の意思表示が反対給付との引換えに係る場合においては、執行文は、債権者が反対給付又はその提供のあつたことを証する文書を提出したときに限り、付与することができる。
3 債務者の意思表示が債務者の証明すべき事実のないことに係る場合において、執行文の付与の申立てがあつたときは、裁判所書記官は、債務者に対し一定の期間を定めてその事実を証明する文書を提出すべき旨を催告し、債務者がその期間内にその文書を提出しないときに限り、執行文を付与することができる。
(e-Gove法令検索)
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail/354AC0000000004_20200401_501AC0000000002/0?revIndex=5&lawId=354AC0000000004
(参考:新旧対照条文 【PDF】法務省※)
http://www.moj.go.jp/content/001293954.pdf
甲
「174条だったのが177条になるんだね」
乙
「実質的な改正ではないね」
甲
「意思表示の擬制って何?」
乙
「意思表示の義務を履行させる、強制執行の方法だね」
甲
「『みなす』だから、意思表示自体はしなくていいんだね」
乙
「例えば登記手続は共同申請ということになっているけど、登記請求権を認めた確定判決があれば単独で申請できるね」
不動産登記法
(共同申請)
第60条 権利に関する登記の申請は、法令に別段の定めがある場合を除き、登記権利者及び登記義務者が共同してしなければならない。
(判決による登記等)
第63条 第60条、第65条又は第89条第1項(同条第2項(第95条第2項において準用する場合を含む。)及び第95条第2項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、これらの規定により申請を共同してしなければならない者の一方に登記手続をすべきことを命ずる確定判決による登記は、当該申請を共同してしなければならない者の他方が単独で申請することができる。
2 略
(条解民事執行法p1578-85,1592)
https://www.koubundou.co.jp/book/b480807.html
※法務省のページにある「新旧対照条文」について、縦書きを横書きに、漢数字をアラビア数字に(号は除く)、「同上」を「同左」にしています。下線部は、「新旧対照条文」に付されているものです。