2020年5月7日木曜日

法学21 法解釈 論点の分類①条文がない



開いた白紙の本のイラスト

「法解釈って、どんな場合に必要なの?」

「だいたい4つに分類できるね」
「論点と呼ぶよ」



「具体的には?」

「まず、法律・法令の条文がない場合だね」

「条文がないなら、何もできないんじゃないの?」

「刑罰や税金はそうだね」

「憲法にあるやつ?」

「罪刑法定主義・租税法律主義だね」

「他のケースは?」

「条文がない理由によるね」


「具体的には?」

「『馬つなぐべからず』という条文があるけど、牛には何も言及していないという場合だね」


「具体的にはどうなるの?」

「場合分けが必要だね」
「馬と同じような動物も含む趣旨なら、牛をつなぐのも禁止すると解釈するね」
「馬特有の、牛にはない性質に着目した趣旨なら、牛はつないでもいいだろう、と解釈するね」

・憲法
第31条 何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。
第39条 何人も、実行の時に適法であつた行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問はれない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない。
第84条 あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。

(法律の使い方p112-3,115-23)
http://www.keisoshobo.co.jp/book/b25647.html
(先生!バナナはおやつに含まれますか?―法や契約書の読み方がわかるようになる本―p126-33)
https://www.daiichihoki.co.jp/store/products/detail/103313.html
(法律における理窟と人情p31-2)
https://www.nippyo.co.jp/shop/book/78.html